3DCG

造形部CG課『メガボスコドラ』制作手順書⑥

簡単なアニメーションをつくる

前回、作ったモデルを動かす方法(リギング)についての操作手順をまとめた。

内容は以下を参照。

モデルを動かすためだけに、わざわざボーンを入れるのは手間なだけ?

そんなことはない!ボーンの真価はアニメーションをつくる際に発揮される。

Blenderでアニメーションをつくるイメージは以下のとおり。

  • アニメーションは1枚1枚の画像が連続で映し出される
  • ある場面Aでモデルがどんなポーズをしているのか自分でボーンを動かして設定する
  • 次の場面Bでのモデルのポーズを設定する(これの繰り返し)
  • Blenderは賢いので、場面AからBでモデルの動きがあれば補完してくれる

フレームという短い時間ごとに、ボーンを動かしてモデルのポーズを決めて、フレーム1枚1枚の写真を連続で流すことでアニメージョンになる。

手順1:モデルのリギング(ボーンを入れる)

「Shift+A」→「アーマチュア」からボーンを追加し、モデルの動かしたい部分に配置する。

基本的に、頭、胴体、四肢などを動かすことを想定して以下画像のようにボーン(細長い骨っぽいもの)を配置した。

ボーンを配置したら、モデルとボーンを関連付け、ウェイトを塗る。

モデルとボーンの関連付けについて、OK(関連付いている)とNG(関連付いていない)を以下に示した。

紫色になっているとNG(関連付いていない)なため、もう一度手順を確認して関連付けする必要がある。

OKの状態でウェイトを塗っていくが、ウェイトを塗れるボーンの1本づつになるので、ボーン本数が多い場合は根気よくやっていこう。

以下は、しっぽの付け根のボーンに追従する頂点にウェイトを塗った画像。

腕や足は左右対称になっていて、右のボーンウェイトを塗れば対称となる左のボーンも塗れると非常にうれしい。

そんなことができる機能もあり、以下画像の右上で開いている対象化に関する設定事項を変更すればOK.

「XYZ横にある下向き」→他のところは押さずに「頂点グループX」にチェック

これも、前回紹介した解説動画に詳細な説明がある。

全てのボーンについてウェイトを塗り終わったら、いよいよモデルにポーズを取らせてアニメーションをつくっていく。

手順2:キーフレームを打つ

キーフレームは、ある場面でボーンの位置や回転情報の記録だと思っていい。

まずは、タイムラインエディタを開く。

黄色の◆がキーフレームと呼ばれ、例えば100フレーム時点では右腕ボーンはこの位置にあるという情報を記録している

キーフレームは「Iキー」を記録したい情報の上で押す

上の画像だと、100フレームと120フレームは黄色の◆があり、キーフレームが記録されていることがわかる。

では、110フレームはどうなるのか?

100フレームと120フレーム間はBlenderが自動で補完してくれるため、例えば100フレームから120フレームで右腕が上がったならば、その間を補完するように少しずつ腕が上昇する動きをつくれる。

アニメーションは、各ボーンを動かし、キーフレームで記録しながら動かす流れをつくっていくことで出来上がる。

手順3:レンダリング

キーフレームの設定が終わったら、レンダリングを行う。

レンダリングは、Blender内のカメラからの画像を出力する。

「Shift+A」から「カメラ」追加

今回は以下のような設定でレンダリングを行った。(動画出力)

レンダリングは分からないことが多すぎて解説動画を貼ろうかと思っていたが、そのYoutubeチャンネルがなくなっていたため残念だが貼れず。

「VARY GRAPHICS」チャンネルの『ゼロから始めるBlender入門シリーズ』は、とても分かりやすい解説でいつもお世話になっていた。

出力結果がこちら。

ひとまずアニメーションまで完成したが、まだまだ遊べることはある。

適宜情報を追加しながら、楽しみながら、もっと良い作品をつくれればと思う。

(終)